こんばんは。健康サポート課のたぐちです。
1/26(日)10:00〜11:00に新川まちづくりセンター(旧新川地区会館)にて今年も新川地域健康セミナーが開催されました。
講師は前回と同様、「いりうだ内科糖尿病内科クリニック」院長 入宇田能弥先生、「新川まえだ眼科」院長 前田貴美人先生でした。
第一部では入宇田能弥先生に『血糖を良くする体の動かし方』と題して、冬のうちにできる体の動かし方を、実演を含め説明して頂きました。
運動は中性脂肪を減少させ、血糖値を下げる効果があるだけでなく、高血圧や脂質異常症の改善、心機能を高める作用もあり、歳をとっても元気でいるためには欠かせません。
「運動」というものには大きく三種類あり、以下のようなものがあります。
・ 有酸素運動のようなゆっくり呼吸する運動:ウォーキング、ジョギング、エアロビクス
・無酸素運動のような息をしないもの:短距離走、バーベルなどの筋力トレーニング
・レジスタンス運動として筋力トレーニング:スクワット、ダンベル、腕立て
運動不足は筋力低下に繋がり、65〜70歳で2週間運動をしないと23%筋力が低下すると言われています。
よって、動かなかった期間の3倍トレーニングをしても筋力は戻らないため、冬の間に運動しないでいると春までに戻すのが非常に難しくなります。
筋力低下は以下のようなことばかりで良いことはありません。
・疲れやすい
・転びやすい
・骨折しやすい関節の痛みが出やすい
・免疫力の低下により感染症になりやすい
さらに、筋肉には水分が蓄えられているため冷え性や熱中症にも関わってきます。
したがって、動かない→筋力低下→感染症のリスク↑→入院→動かないと悪循環が生まれてしまいます。
痛いから運動ができない場合は痛みが0になるまで安静にするのではなく、動かせるところだけでも動かすことが大切です。
例えば、以下のようなことをできる範囲で行うようにお話されていました。
・腰痛持ちの方
仰向けで腹式呼吸、前屈姿勢を行う。
・膝が痛い方
椅子に座りながら太ももの周りを動かす。
フローリングの上で足を滑らせたりする。
総じて、運動しやすい身体づくりを冬のうちに行いましょうとおっしゃっていました。
続いて、第二部では「緑内障と似た病気」ということで、前田貴美人先生の仕事中の発見や学びを、体験談として分かり易くお話してくださいました。
緑内障は、40代以上で約50%が成りうる疾患で、眼圧は10~20mmHgと規定はあるが、日本人では平均13mmHgでみられる場合が多いということです。
末期になっても自身で見えない部分を補ってしまうため気づきにくいという特徴があり、緑内障の場合は神経が減って血管も減る為、OCT検査で神経が無いところが赤く浮き出ることで診断されるようです。
気づきにくいことから早期発見が重要であり、そのために定期的な検査が大切だと思いました。
さらに、正常眼圧緑内障は、眼圧が10~21mmHgの範囲内の近視の人に見られやすいそうです。
近視も、「屈折性近視」と「軸性近視」とに分類され、屈折性近視は水晶体が分厚く、網膜の手前で焦点が合う近視のことであり、原因として遺伝やスマホの見過ぎがあり、現在増加中です。
軸性近視は屈折性が解消されないと眼軸が伸びてしまい起こる疾患で、原因は過矯正眼鏡の使用が挙げられるとお話されていました。
近視の人ははっきりとした原因は不明であるものの、緑内障になりやすいと言われているので定期的な検診が必要と学びました。
最後に、視神経の脱髄から起こる視神経炎は、主な治療方法としてステロイドや透析があります。
急性期は腫れて視野が狭まり、放っておいても視野が戻る方がまれにいるものの、実際放っておくと眼球が真っ白になることがあるので、自己判断で誤った行動をしないようにと注意されていました。
最後に
「充血や腫れも様々な要素が絡んでいるため、放っておくと次の日見えない、なんてことにも成りうるので先ずは受診を心掛けましょう!」
と締めて頂きました。
寒い中12人もの参加があり、薬局ブースでは体を冷やさないようにとカイロを配り、風邪やインフルエンザ予防に乳酸菌配合の飲料水を渡して、健康に過ごすためのアドバイスを行いました。
また、ご希望の方には入宇田先生が血糖測定も行っており、参加者も日頃抱えていた悩みをこの機会に先生へ相談している姿がありました。
次回は3/8(日)に、同様にお二人の先生に講演を行って頂く予定です。今後も皆様の参加をお待ちしています。